
こちらの記事は、SARUTAHIKO代表の理容師・佐々木が監修しております。
今回は、40代の薄毛にお悩みの男性に向けて、似合う髪型をお伝えします。髪型で薄毛は驚くほど目立たなくなります。スタイリスト歴16年の間で多くの薄毛のお客様を担当してきた経験から、本当に役立つ情報をお届けします。
1.はじめに 40代薄毛のリアル事情

「最近、頭頂部が薄くなってきた…」
「前髪が後退してきて、どんな髪型にすればいいか分からない…」
40代に入ると、こんな悩みを抱える方が急に増えてきます。薄毛は40代男性の約7割が経験するとても一般的なことです。でも、髪型選びを間違えると実際より老けて見えたり、逆に薄毛が目立ってしまったりします。一方で、自分に合った髪型を見つければ、薄毛をカバーできるだけでなく、むしろ魅力的に見せることだってできるんです。
この記事では、40代で薄毛に悩む男性に向けて、タイプ別の似合う髪型や、避けるべき髪型、美容室での相談方法までを詳しくご紹介します。あなたの悩みを解決する一助になれましたら幸いです。
2.40代薄毛の種類と原因を知ろう

薄毛と一言で言っても、実はいろんなタイプがあります。自分の薄毛のタイプを知ることが、似合う髪型を見つける第一歩です。
代表的な40代の薄毛のタイプ
M字型薄毛
額の生え際が両側から後退して、M字のような形になるタイプです。40代男性に最も多い薄毛パターンで、特に男性ホルモンの影響を強く受けます。
O字型薄毛(頭頂部薄毛)
頭の上の部分(頭頂部)から薄くなっていくタイプです。自分では気づきにくく、ある日突然「薄くなってる!」と気づく方も多いです。
全体的な薄毛
髪の毛全体の密度が低下するタイプです。特定の部分というより、全体的にボリュームがなくなってきます。
40代に起こりやすい薄毛の原因
- AGA(男性型脱毛症): 男性ホルモンの影響で髪が薄くなる最も一般的な原因
- ストレス: 過度の仕事や生活のストレスが抜け毛を増やします
- 生活習慣: 睡眠不足、偏った食事、喫煙などが髪に悪影響を与えます
- 頭皮環境の悪化: 皮脂の過剰分泌や洗髪不足による頭皮環境の悪化
自分の薄毛タイプを鏡でチェックしてみましょう。上からと前からの2方向から見ると分かりやすいですよ。携帯のインカメラで撮影してみるのもおすすめ。もし判断に迷ったら、信頼できる美容師さんや専門家に相談してみましょう。
3.薄毛タイプ別・似合う髪型カタログ

それでは、薄毛のタイプ別に似合う髪型をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
40代のM字型薄毛に似合う髪型5選
1. ショートバングスタイル
前髪を短めに切り、少し立ち上げるスタイルです。M字部分を自然にカバーしながら、清潔感のある印象に。

2. 七三分けスタイル
クラシックな七三分けは今も人気のスタイル。サイドを短くして、トップに長さを残すことで薄毛が目立ちにくくなります。

3. ソフトマッシュスタイル
サイドをすっきりさせて、トップと前髪に少しボリュームを持たせたスタイル。柔らかい印象で、若々しく見せる効果も。

4. ワイルドベリーショート
全体的に短くしつつ、前髪を少し残してセットするスタイル。ビジネスシーンにもマッチする大人の雰囲気が出せます。

5. サイドパートスタイル
サイドで分けた髪を、M字部分に自然に流し込むスタイル。薄毛部分を上手にカバーできる技ありヘアスタイルです。

40代のO字型(頭頂部)薄毛に似合う髪型5選
1. ソフトモヒカン
サイドを短く刈り上げて、トップに髪を残すスタイル。頭頂部の薄さを目立たなくし、メリハリのあるスタイルに。

2. ツーブロックスタイル
サイドと後ろを短く、トップを長めに残すスタイル。頭頂部の薄さをカバーしながら、今どきの印象に。

3. ボリュームアップパーマ
軽いパーマをかけて、髪に動きとボリューム感を出すスタイル。髪が少なくても、ふんわりとした印象に見せられます。

4. フロントアップスタイル
前髪を上げて、視線を前に持ってくるスタイル。頭頂部から目線をそらす効果があります。

5. ナチュラルレイヤースタイル
髪全体に軽いレイヤーを入れて、自然な動きを出すスタイル。髪の密度が少なくても、立体感が出せます。

40代の全体的に薄い方向けの髪型5選
1. 刈り上げショート
思い切って全体を短く刈り上げるスタイル。薄毛を隠そうとするより、すっきりした印象で潔さを演出します。

2. ベリーショートスタイル
全体的に短くして、清潔感を出すスタイル。短いながらも少しトップに変化をつけることで、おしゃれ感がアップ。

3. 坊主アレンジ
短く刈り上げて、わずかにトップに長さを残すスタイル。スタイリングも簡単で、力強い印象に。

4. マットテクスチャースタイル
マット系のワックスで、動きのある質感を作るスタイル。髪が少なくても、存在感のあるヘアスタイルに。

5. ナチュラルクロップスタイル
前髪を少し残した短髪スタイル。さりげなく前髪を作ることで、柔らかい印象になります。


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中年の薄毛の著名人
薄毛でもかっこいい芸能人はたくさんいます。例えば、ジェイソン・ステイサムは、潔く短くした髪型で男らしさを強調していますし、ブルース・ウィリスも坊主頭で堂々としたスタイルが魅力的です。
日本では、市川海老蔵さんやサンドウィッチマンの伊達みきおさんなど、薄毛を気にせず自分らしいスタイルを貫いている芸能人も多いですよ。
4.絶対避けるべき!40代の薄毛のNG髪型

せっかく髪型を変えるなら、薄毛を目立たせてしまうスタイルは避けたいですよね。ここでは、40代の薄毛男性が避けるべき髪型をご紹介します。
薄毛を目立たせてしまう髪型3選
1. 長すぎる髪型
「髪を伸ばせば薄毛が隠れる」と考えがちですが、実は逆効果。長い髪は重みで地肌に張り付き、むしろ薄さが目立ってしまいます。
2. オールバックスタイル
髪を全て後ろに流すスタイルは、額や頭頂部の薄さがもろに出てしまいます。特にM字ハゲの方は要注意です。
3. センター分けスタイル
真ん中で分けるヘアスタイルは、頭頂部の薄さがはっきり見えてしまいます。O字ハゲの方は特に避けた方が無難です。
老けて見える髪型の特徴
- ぺたんとした髪型: 髪に立体感がないと、元気がなく見え、実年齢より老けた印象に
- 昔のトレンドスタイル: 若い頃のヘアスタイルをそのまま続けていると、古い印象に
- 手入れされていない髪: カットの間隔が空きすぎていたり、スタイリングをしていないと、だらしない印象に
髪型選びで大切なのは、「薄毛を無理に隠そう」とするのではなく、「自分の薄毛のタイプに合った髪型」を選ぶことです。無理に隠そうとすると、かえって不自然に見えてしまいますよ。
5.40代の薄毛をカバーするスタイリング術

せっかく良い髪型にしても、スタイリングが上手くできないと台無しです。ここでは、40代の薄毛男性におすすめのスタイリング方法をご紹介します。
簡単にできる日常のスタイリング方法
基本のスタイリング手順
- 髪を洗ったら、タオルでやさしく水気を取ります
- ドライヤーは頭皮から10cm以上離し、根元から乾かします
- 根元を立ち上げるように、下から上に向けて温風を当てます
- 7〜8割乾いたら、スタイリング剤をつけます
- 指や手のひらを使って、形を整えます
おすすめのヘアワックス・スプレーの選び方
薄毛の方におすすめのスタイリング剤
- マットタイプのワックス: 軽い仕上がりで、髪に自然なボリューム感を出せます
- ヘアフォーム: 髪全体にふんわりとした印象を与えられます
- ヘアスプレー: 整えた髪型をキープするのに役立ちます
スタイリング剤は「少量」がポイントです。つけすぎると髪が重くなり、薄さが目立ってしまいます。
薄毛を目立たなくするテクニック
立体感を出すコツ
- 髪の根元を指の腹でもみあげるように乾かす
- ドライヤーとブラシを使って、髪に動きをつける
- ワックスは髪の中間から毛先につける
ボリュームアップの裏技
- 細めのコームで髪をかき上げると、一時的にボリュームアップします
- 髪を乾かす時は、普段と逆の方向に乾かしてから戻すと立ち上がりやすくなります
ヘアカラーの効果的な活用法
薄毛の方は、明るすぎる髪色よりも、少し暗めの色の方が髪と地肌のコントラストが少なくなり、薄さが目立ちにくくなります。また、白髪がある場合は、白髪染めではなく、少し明るめのカラーリングをすると若々しい印象になりますよ。
6.美容室での上手な相談方法

自分に合った髪型を見つけるには、美容師さんとの相談がカギです。でも、「薄毛のことをどう伝えればいいの?」と悩む方も多いでしょう。ここでは、美容室での上手な相談方法をご紹介します。
美容師に薄毛の悩みを伝える際のポイント
正直に自分の悩みを伝えましょう。「前髪の後退が気になる」「頭頂部が薄くなってきた」など、具体的に伝えることが大切です。恥ずかしがる必要はありません。経験豊富な美容師なら、あなたの悩みをしっかり受け止めてくれますよ。
「薄毛をカバーしたい」「自然に見せたい」など、希望する仕上がりも伝えると、より適切な提案が受けられます。
「忙しくてスタイリングに時間をかけられない」「髪のセットが苦手」といった生活スタイルや技術面の制約も、遠慮なく伝えておくといいでしょう。
薄毛に理解のある美容室の選び方
薄毛に強い美容室の特徴
- ホームページやSNSで「薄毛対応」「薄毛カバー」といったキーワードが見られる
- 薄毛関連の講習や資格を持つスタイリストがいる
- 口コミで薄毛の相談に乗ってくれたという評価がある
最近は「メンズ専門」や「薄毛専門」を掲げる美容室も増えています。こうしたお店なら、薄毛の悩みに対応する経験が豊富でしょう。
初めて行くお店なら、カットの前に電話で「薄毛についての相談もできますか?」と確認しておくと安心です。
カット前に確認すべきこと・写真の見せ方
カット前の確認ポイント
- どの部分が特に気になるか(前髪、頭頂部など)を具体的に指さして伝える
- 仕上がりのイメージを共有する(清潔感、若々しさ、スタイリングのしやすさなど)
- 過去に「これは良かった」「これは失敗だった」と思う髪型があれば伝える
写真を見せる際は、「この髪型の感じが好き」と言うだけでなく、「この部分のボリューム感が欲しい」「こういう前髪の流し方にしたい」など、具体的な部分を指して伝えるとベターです。
ただし、モデルさんと自分の髪質や薄さの状態は違うことを理解しておきましょう。美容師さんは、あなたの髪質や薄さに合わせて、似た雰囲気で再現可能なスタイルを提案してくれるはずです。

7.薄毛対策と似合う髪型

薄毛対策と髪型は、別々に考えるのではなく、総合的に取り組むことが大切です。ここでは、薄毛対策をしながら、おしゃれな髪型を維持する方法をご紹介します。
日常的なヘアケア方法
頭皮ケアの基本
- シャンプーは頭皮を清潔に保つことが目的。優しくマッサージするように洗いましょう
- 熱いお湯での洗髪は頭皮の乾燥を招くので、ぬるま湯がおすすめです
- タオルドライは叩くのではなく、優しく押さえるように水分を取りましょう
おすすめのヘアケア商品
- アミノ酸系シャンプー:頭皮に優しく、必要な油分を残します
- 頭皮用化粧水:洗髪後の頭皮の乾燥を防ぎます
- スカルプブラシ:適度な刺激で血行を促進します
薄毛対策と髪型をバランスよく保つコツ
髪型とヘアケアを両立させるには、「頭皮にやさしいスタイリング」を心がけましょう。例えば:
- 髪を引っ張るようなタイトなスタイルは避ける
- 強く引っ張るブローは頭皮に負担をかけるので注意
- スタイリング剤は頭皮につかないよう、中間から毛先につける
- 寝る前にスタイリング剤をしっかり洗い落とす
スタイリングと頭皮ケアのバランスが、長期的な髪の健康につながります。
育毛剤の使い方とスタイリング剤との併用方法
育毛剤を使っている方は、スタイリング前の使用がおすすめです。
育毛剤とスタイリングの順序
- シャンプー後、髪を乾かす(8割程度)
- 育毛剤を頭皮に塗布し、軽くマッサージ
- 完全に乾かしてからスタイリング剤を使用
育毛剤は頭皮に、スタイリング剤は髪に使うものです。使い分けをしっかりすることで、両方の効果を最大限に引き出せます。
頭皮環境を整えるためのアドバイス
健康な頭皮のための生活習慣
- バランスの良い食事(タンパク質、ビタミン、ミネラルを意識)
- 適度な運動による血行促進
- 質の良い睡眠(特に22時〜2時は髪の成長に重要)
- ストレス管理(長期的なストレスは薄毛の原因に)
「髪は身体の鏡」と言われるように、全身の健康が髪にも影響します。薄毛対策は髪だけでなく、生活習慣全体を見直すことも大切です。
8.よくある質問と回答

薄毛と髪型について、お客様からよくいただく質問にお答えします。
「薄毛でもパーマはかけられますか?」
はい、かけられます。ただし、強すぎるパーマ液は頭皮や髪に負担をかけるので、「デジタルパーマ」や「エアウェーブ」など、髪に優しいパーマがおすすめです。
薄毛の方のパーマは、ボリュームアップが目的なら根元から、動きを出したいなら中間から毛先にかけるなど、目的に合わせた施術が可能です。美容師とよく相談して決めましょう。
「白髪と薄毛、どちらを優先して対処すべき?」
両方とも気になるポイントですが、まずは薄毛対策を優先することをおすすめします。なぜなら、白髪染めは頭皮への負担になることがあるからです。
最近は頭皮に優しいカラー剤も増えていますので、薄毛の方向けの低刺激カラーを選ぶとよいでしょう。または、ハイライトやローライトで白髪を目立たなくする方法もあります。
「自宅でできる薄毛対策は?」
自宅でできる薄毛対策はたくさんあります:
- 頭皮マッサージ(1日5分程度)
- 正しいシャンプー方法(頭皮を爪で傷つけない)
- 育毛剤の継続使用
- バランスの良い食事
- 十分な睡眠
特に「継続」が大切です。一時的な対策ではなく、日常的なケアを習慣にしましょう。
「薄毛が進行してきたらどんな髪型に変えるべき?」
薄毛の進行度合いによって、ベストな髪型は変わってきます:
- 初期段階:レイヤーを入れた動きのあるスタイルでカバー
- 中程度:全体的に短めにして、薄い部分の髪を他の部分からカバー
- かなり進行した場合:思い切って短く刈り上げるスタイルも検討
大切なのは「無理に隠そうとしない」こと。自分の状態に合った、自然で似合う髪型を選ぶことが、結果的に若々しく見える秘訣です。
9.まとめ:40代の薄毛は髪型次第で魅力に変わる

今回ご紹介したように、40代の薄毛は決してマイナスポイントではありません。自分の薄毛タイプに合った髪型選びとスタイリングで、むしろ魅力的に見せることができます。
記事のポイントをおさらい
- 薄毛のタイプを知ることが第一歩
- タイプ別に似合う髪型を選ぶ
- NGヘアスタイルを避ける
- スタイリングで薄毛をカバー
- 美容師に上手に相談する
- 薄毛対策と髪型のバランスを取る
40代は仕事でも家庭でも責任ある立場になる時期。自分の髪型に自信を持つことで、あなたの魅力や説得力はぐっと増すでしょう。
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記事監修 理容師 佐々木善一
SARUTAHIKO(サルタヒコ)代表
銀座高級理容室に4年勤めた後、2014年バルビエレ銀座を開業。2018年より、業界初となるフリーランス理容師を集めて運営するシェアサロンを開始。理美容業界における処遇改善や技術力・サービス力の向上に寄与する。
オーナーを務めながら、自身もトップスタイリストとして現場で活躍し続け、薄毛男性からビジネススタイル・バーバースタイルまで幅広く支持を集める。2025年、薄毛男性に対する接遇・技術力が評判を呼び、SARUTAHIKOの第一号スタイリストとして指名を受ける。同年からは、薄毛男性を対応する理美容師に向けた技術指導なども開始予定、薄毛専用理美容師の業界的な底上げに尽力する。
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